金銀に勝るものを届けるために、今できる事

(2019年11月 カンボジア・トランペンサン村でイベントを開催した後の給食の時間)

2020年1月以降、全世界中がコロナウイルス感染の脅威にさらされています。こんな日が来るといったい誰が考えたでしょう?誰もがいつまでも自由に外出でき、好きなものを食べ、明日の命を心配することなく生きることができると思っていました。しかし突然、今まで聞いたこともなかった小さなウイルスが世界中で猛威を振るい、社会そして個人の自由を奪うと同時に、ある現実を人々に突き付けています。それは、死は遠い将来の出来事ではなく、日常のごく近いところにあるという現実です。

5月に入り、なおアジア各国はウイルス感染拡大の危機にあります。集団層の比率の高いアジアでは多くの人々が豊かな隣国、そして土地へ出稼ぎに行きます。しかし、3月に入り各国が一斉に都市封鎖を宣言した途端、何万という出稼ぎ労働者が自国へと帰国し始めました。それも、感染している可能性を確認することもなく、多くの人々がそれぞれの町や村へと散っていったのです。現在アジア諸国では外出禁止または自粛を発令し、感染拡大をなんとか食い止めようとしていますが、医療が脆弱な事に加え乾季の真っただ中にあるため、水さえ十分ではなく、手洗いなどの初歩的な感染防止策でさえ実行が難しい状況の中にあります。また、人口密集が特徴のスラム地域では感染防止のため「三密」を避けるなど不可能な要求です。

加えて、多くの日雇い労働者、露天商にとって外出禁止令は死活問題です。日々の収入が途絶えた貧困層を多く抱えるインド、マレーシア、インドネシア、フィリピンそしてバングラディシュなどでは、経済状況悪化による死が増えるであろうと予期されています。インドでは、都市封鎖が宣言され公共の交通機関が利用できず、出稼ぎ労働者たちが故郷の村までの何百キロもの距離を歩いているとのニュースもありました。バングラディシュのダッカの下請け工場では、納期を守れとの圧力から感染におびえながら作業を再開しているところがあります。現時点ではカンボジアやミャンマーから危機的な状況は報告されていませんが、中国からの輸入品に大きく頼るカンボジアでは日用品の値段が高騰し、またミャンマーのシャン州は中国と国境を接しているため、今後コロナの影響が深刻化する事が懸念がされています。

このような危機に対し、多くの教会が社会的必要に応答しようと行動を始めています。インド・ナガランド州では各家庭からお米や野菜の献品を募り、出稼ぎ移民の家庭へ配給する働きが始められています。ハイドラバッド市にある教会では、給食プログラムが始まりました。マレーシアの教会連合でもスラム地域に住む人々への食糧配給が計画されています。多くの地域は未だ外出自粛(禁止)命令の中にあるため、今すぐに行動することができないままでいますが、これから貧困層を直撃する飢餓の問題に取り組む準備が着々と進められています。連日コロナ感染者数と対策に関する議論が続き、自国の状況だけに関心を向けがちですが、少し落ち着いて世界に目を移す時、政府の援助を期待できない大勢の人々がアジア地域に存在することに気付かされます。そして、あらゆる状況の中で、キリストにある希望を届けるために、知恵を絞り宣教を続けている教会そして宣教師たちの存在も知ることができます。彼らは、疫病と死の恐れの中にいる人々に、金銀に勝る永遠の命を伝えるため、時が良くても悪くてもそれぞれの地域で、神と人のために宣教の働きを続けているのです。

ミッションなびでは、今月からコロナ対策緊急支援金を募ります。支援金は、アジア太平洋バプテスト連合及び宣教師たちと協力して貧困地域への食糧支援のために用います。並行してカンボジア、ミャンマーへの定期支援も継続します。経済ダメージを受けるとき、真っ先に影響を受けるのは宣教基金です。宣教継続のためにも、皆さまのご協力を宜しくお願いします。

コロナ対策支援金  受付期間:5月~9月  目標金額:50万円

ミッションなびのホームページよりオンライン決済が利用できます

募金先のお知らせ

カンボジア・ミャンマーへの支援に使用させていただきます。

支援金入金先
郵便振替  01760-4-67503
名義:ミッションなび Email:missionnavi@gmail.com

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